2015年12月の創作活動について
僕らは白鳥になりたいだけのアヒルの子
――APOGEE「アヒル」
今年も一年アヒルの子でした。どうもサイトロです。
12月の活動報告をします。今月は短編4作、そして長編を2編(1編は最終稿提出、1編は半分)という所。年末年始が案外忙しく、しかし折を見つけて長編を書き上げたいものです。
ではラインナップ。
【あらすじ】
プロデューサーは、野々原茜への誕生日パーティーを準備していた。入念な計画、アイドルたちへの根回し、プレゼントの用意……全ては滞り無く進み、当日を迎えた。普段のお返しにと盛大に企画されたパーティーに、流石の茜も驚きで唖然とするだろう。密かな期待が表に出ないように、日々を過ごした。
「ねえプロちゃん、ちょっと茜ちゃんのお願い、聞いてくれる?」
そして当日の午後、そんな一言から、茜色を探す物語は始まる。
【登場人物】
野々原茜
プロデューサー
【作者端書】
フジファブリックというバンドの「茜色の夕日」という楽曲を聴きながら書きました。茜色という言葉を使いたかったのも、楽曲から来ている気がします。
2. ふゆにあひるはゆめをみる
【あらすじ】
息は何処までも白く、鼻先が赤く染まるような季節のことだった。
少女は一人、ロビーで熊を待っていた。大きな大きな、熊を待っていた。しかし、そんな彼女の背中をつかれが覆う。
まどろみの中、少女は夢を見る。
【登場人物】
中谷育
熊(プロデューサー)
【作者端書】
果たして十歳の女の子をきちんと書くことが出来るのかと不安で不安で仕方なかったのですが、途中あひるの件が出てきた辺りでこの方向で良かったと思うことが出来ました。
十歳の育ちゃんだったからこそ、少々ファンタジー風味のある話になりました。動物の件が出てきたのもあの子らしいですね。
【あらすじ】
少し、屋上に出ようか。
喧騒の最中、プロデューサーに手を引かれた雪歩は、聖夜の夜空へと巡り合う。二人で交わす会話は、雪のように降り積もる。かすかに、静かに、ゆっくりと。
やがてプロデューサーが取り出したプレゼントに、雪歩は――――
【登場人物】
萩原雪歩
プロデューサー
【作者端書】
今回はTwitterにてお題を募りまして、「降雪」「階段」「プレゼント」の三つを基にお話を考えました。誕生日に小説を十件以上書いていますが、実はプレゼントを贈るような内容はあんまり書いたことがありません。今回はお題のお陰で内容をさほど迷いませんでした。お題のリクエスト、ありがとうございました。
余談ですが「階段」というお題を見た時「階段」から「大人の階段昇る~君はまだシンデレラさ~」という歌詞が連想され、そういえばあの曲ってアイマスでカバーされてただろうかと調べたら、なんと『THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 2 -SECOND SEASON- 02』にて亜美がカバーしてるんですね。そろそろシンデレラの方でもカバーされるかもしれませんね。
【あらすじ】
ゆりかごの中、高山紗代子はまどろみを抱いていた。
七尾百合子はその理由を尋ねるも、彼女は一向に真相を教えてはくれない。やがてその目は閉じて、暫くの間開かなくなった。
まどろみの理由は、未だ彼女の手の中に。
【登場人物】
高山紗代子
七尾百合子
プロデューサー
【作者端書】
高山紗代子の誕生日を記念して書きました。朝焼けに染まる頃の物語です。
以下、少々野暮ったい話。この物語は『七尾百合子と屋上の日記』と対を成すような形式をしております。こちらでは探偵役は百合子、聞き手はプロデューサーでしたが、『まどろみの理由』で探偵役と聞き手が入れ替わっています。そして一人、役柄が変わっていない子が居ます。片方の作品では名前すら登場していない彼女ですが……。半年越しの種明かしです。
さてここからは年間の総括をば。
私、サイトロが2015年にpixivやSS掲示板に投稿した作品は、総計44作、内アイマス2作、シンデレラ5作、ミリオン37作となりました。2014年の15作に比べ約三倍というこの数、きっと今後も更新出来ないのではと思います。作品の完成度や評価はそれぞれありますが、けれど常に書きたいという気持ちには応えることが出来ました。アイドル一人一人を描くために、ゲーム内の台詞やカードを見返す機会が増えました。その度に知らなかった魅力や性格を知ることが出来て、彼女たちとの距離が縮まっていくように思えました。そういったことも含めて、今後も書くことを楽しめればいいなと思うばかりです。来年も宜しければ、自作を楽しんで頂ければ幸いです。
来年はpixivに投稿した作品をこのように紹介するだけでなく、自分が参加した同人誌や自分の同人誌を本ブログで紹介する日が、今から楽しみです。
こちらからは以上です。