2016年3月の活動について
今日も「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
あと何年は生きさせてほしい。それが希望というものです。
――糸井重里『ほぼ日刊イトイ新聞』
希望の色を歌ったのは誰だったっけか。どうもサイトロです。
三月の活動報告です。あっという間の一ヶ月でした。特に大阪公演が終わってからは一気に誕生日が襲来し、更にはその中で誕生日以外の小説も書いたので、終わってみるとどうしてこんなに自作が増えたのか首を傾げてしまいます。そんなラインナップをどうぞ。
1. Lusk in Love(3/1 ロコの誕生日を記念して)
2. 桜の季節(3/18 七尾百合子の誕生日を記念して)
3. おままごと(3/22 佐竹美奈子の誕生日を記念して)
4. 朝に花は咲く(最上静香の物語が読みたかったので)
5. シャル、ウィ、ダンス?
(3/25 高槻やよいの誕生日を記念して)
6. 爪を切る音(所恵美が爪を切る話が書きたかったので)
7. ハーフ・ハート・ビート
(3/30 福田のり子の誕生日を記念して)
タイトルを押せばそのままpixivのページに飛ぶようになっております。ではそれぞれの雑感を以下に。
1. Lusk in Love(3/1 ロコの誕生日を記念して)
【注意書き】
作中に『アイドルマスターミリオンライブ!』の台詞、ロコの親愛度500時の台詞が登場します。
【あらすじ】
早朝に出社するプロデューサー。その鞄の中には、亜麻色の小袋。
同じ時刻、劇場へと歩く亜麻色の髪の少女。
二人の出会いを、朝日だけが見ていた。
愛をラスクに、ラスクに愛を込めて。
【登場人物】
ロコ
プロデューサー
【作者端書】
ロコの誕生日を記念して。この機会に彼女の言葉を読んでみましたが、ロコ語と呼ばれる独特の会話だけでなく、所々一般的な文法も使っているんですね。少し驚きがありましたが、それも彼女らしさだと思うと愛おしく思えました。健勝を祈って。
2. 桜の季節(3/18 七尾百合子の誕生日を記念して)
【あらすじ】
「春ですね」
「ええ」
彼女たちは確かに、そうつぶやいた。
声は花びらのように風に乗って、遠くへと消えた。
【登場人物】
七尾百合子
百瀬莉緒
【作者端書】
七尾百合子の誕生日を記念して。彼女の過ごす桜の季節が、幸せであることを願います。『桜の季節』とは、ロックバンド・フジファブリックのデビューシングルになります。楽曲と作品に直接の関わりはありませんが、聴く機会がありましたら是非。
余談。
今だから言うのですが、この話を書いた日は、インフルエンザに感染したことが発覚した日でした。熱冷ましを飲んでいたお陰でギリギリ手が動いたので、一時間だけ一時間だけと自らを奮い立たせて書きました。我ながら感心通り越して、凄まじい執念だと思います。皆様もインフルエンザにはお気を付け下さいませ。
インフルエンザの中書いた小説がデイリーランキングに残ったので、正直今後どんな状況でも言い訳せずに小説を書けそうな気がします。
3. おままごと(3/22 佐竹美奈子の誕生日を記念して)
【あらすじ】
早朝の事務所で、佐竹美奈子とプロデューサーは待ち合わせた。
遠くの太陽が窓の側を照らす中、美奈子は朝食の支度を始める。
二人にとっては、幸せな時間だった。
喩えそれが、おままごとだとしても。
【登場人物】
佐竹美奈子
プロデューサー
横山奈緒
【作者端書】
佐竹美奈子の誕生日を記念して。彼女とプロデューサー、二人の関係は甘くもあり、しかしそれ以外の味について無自覚でも居られないように思います。
4. 朝に花は咲く(最上静香の物語が読みたかったので)
【あらすじ】
鼓膜を小気味良い音がノックしていた。
視界に映るは三つ編みの最上静香の姿。
テーブルの上には、湯気の漂う朝食。
朝に花は、赤い花はひっそりと咲く。
【登場人物】
最上静香
プロデューサー
【作者端書】
最上静香とプロデューサーのお話(※1)を読んでいたら、久しぶりに二人のことを書きたくなりました。そんな旨をTwitterに書いた所、リクエストを頂きましたので、朝食のお話となりました。
前作と同じく朝食というシチュエーションですが、実は静香とプロデューサーの関係も、美奈子とプロデューサーの関係と近しい道を辿るように思います。更に言えば、美奈子たちの関係も、最初は静香たちのような時間を過ごしていたのだと思います。その果ては何処に繋がっているのでしょうね。
(※1)こちらの同人誌になります。十年後、アイドルを辞めてからの最上静香についての物語です。大人になり、日々を過ごしても、アイドルとしての過去が蘇る。後悔と再起の物語を是非。
5. シャル、ウィ、ダンス?
(3/25 高槻やよいの誕生日を記念して)
【あらすじ】
真紅の仮面と共に、彼女は宮殿に現われた。
『シャル、ウィ、ダンス?』
一時の夢は密やかに始まり、何時か終わる。
【登場人物】
高槻やよい
大神環
仮面の男
【作者端書】
高槻やよいの誕生日を記念して。時には静かな彼女も良いのではと思い、仮面舞踏会の一幕を描きました。彼女が鳴らす『シャル、ウィ、ダンス?』の音は、溶けるような声色だと思うのです。
6. 爪を切る音(所恵美が爪を切る話が書きたかったので)
【あらすじ】
音。夕刻に響く、鈍い音。音だけが、陽を地平線へと進ませる。
【登場人物】
所恵美
田中琴葉
【作者端書】
爪を切るという、ただそれだけの物語を書いてみたかったのです。脳裏に浮かぶ、恵美の細い指と、爪を切る音。小説よりは絵の方が良いのかも知れないと思いつつ、今は小説しか書けなかったので。まぁ絵を描く気はないのですが。
『ハーフ・ハート・ビート』が投稿前日に言い感じに書けていた(と当人が思い込んでいた)ので、一時間だけならと書いた作品です。『桜の季節』も一時間で書きましたが、あの時は何かが憑いていたのかもしれないと思う次第です。一時間という時間で話を広げ、2,000~3,000文字ほどで収束させるということは中々上手くいかないと思うことが多いのですが、あの時だけは本当に一時間しか無かったことが功を奏したのか、決断と行動が非常に早かったと思います。人間、切羽詰まると能く動くものです。
7. ハーフ・ハート・ビート
(3/30 福田のり子の誕生日を記念して)
【あらすじ】
トリ。
鳥じゃなくて、トリ。
ライブの一番最後のこと。
永吉昴にとって、初のトリだった。
半分の希望と、半分の不安が渦を巻く。
福田のり子は、その気持ちに寄り添うことが出来るか。
【登場人物】
永吉昴
福田のり子
【作者端書】
福田のり子の誕生日に、永吉昴の物語を書きました。のり子が昴を支えるという構図が、のり子らしいと思ったのです。半年後、昴の誕生日にはその逆、昴がのり子に何かを出来るといいのですが。半年後の自分が何を書くのか、楽しみは反面、何かを書けるのかという不安もありつつ。
余談ですが、タイトルが最高にイカしています。
3月の活動は以上になります。2月時点では長編を書きたいと思ってたのですが、ロコの誕生日が終わってからふっと気が抜けてしまって、二週間ほど筆を置く期間になってしまいました。その間特段これといって大きな出来事もなく、ただただ休むばかりだったのですが、今後を思うと二度とない時間だったのかなぁと振り返るばかりです。復帰直後にインフルエンザが発症するとは夢にも思いませんでしたが。
そういえばですが、希望の色を歌っていたのはレミオロメンの『永遠と一瞬』でした。希望の色は空色だそうです。こちらからは以上です。